雷の鳥

 

 作詞 : 横山珠夢 
 作曲 : 横山珠夢 

  試聴する(インスト) (midi)
 


奥山に棲む雷の鳥
神に近い鳥と 呼ばれる
その上を飛ぶ者は無い
ただ一人 使命を胸に

自分を隠す場所など無く
自分を飾る気持ちも無く
厳しい風に耐え生きる
雷の鳥になれるものか
おまえは

いつも神が見てる頂と
たまに見落とすふもとの山と
おまえの道はどっちへと
続いているのか 誰も知らぬ



雷の鳥を見に行くには
山里離れ 森を抜け
谷を伝い 崖を登り
ただひたすら 自力で歩く

高嶺の雷鳥 誰より静か
藪の雀は 誰より賑やか
おまえの心はどっちへと
続いているのか 神も知らぬ



いつも神が見てる頂と
たまに見落とすふもとの山と
おまえの道はどっちへと
続いてるか 誰も知らぬ

いつも神が見てる頂と
たまに見落とすふもとの山と
おまえの道はどっちへと
続いているのか 誰も…

しら山の 松の木陰に かくろひて
やすらにすめる 雷の鳥かな


おまえの道は おまえしか 知らぬ




 








らいてう

奥山とは人がめったに足を踏み入れない
手つかずの山の事で、里山の対語です。
神の領域である奥山の頂で暮らす雷鳥は、
昔から『神の鳥』と呼ばれ大切にされて
きました。
既に江戸時代の加賀藩で、白山や立山に
監視員を派遣したり、周辺の村に監視を
命じたりして保護に乗り出していたという
記録が残っています。

歌詞の中の短歌は、夫木和歌抄(1200年)
中の後鳥羽上皇の歌です。
江戸中期、御所で火事が発生した時に、
この和歌と雷鳥が描かれている掛け軸を
飾っていた建物だけが焼失を免れました。
以後、雷鳥とこの歌のセットは雷除け、
火災除けの護符となったそうです。





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 (C) Yokoyama,Tamami.